不動産を売却するためには査定が必要？

不動産査定を成功させるポイントは、相見積もりを頼み、査定結果の根拠を聞くことです。

不動産の査定は、不動産会社によっても査定結果に違いがあります。

複数の不動産会社に依頼をすれば、より良い査定結果や不動産会社の対応を見極めることができます。

査定結果の提示を受けたあと、「なぜこの価格なのか？」「どのような販売計画があるのか？」などを確認しておくことも必要です。

不動産査定の種類

不動産査定には、種類が３つあります。

①　匿名査定・ＡＩ査定
②　机上査定
③　訪問査定

①匿名査定・ＡＩ査定

匿名査定は、物件の簡単な情報を入力するだけで、個人情報なしで査定額を算出できるＷＥＢサービスです。

サービスの名称は、会社によって異なり査定シミュレーションなどと呼ばれることもあります。

また、ＡＩを活用した匿名査定サービスも多くあり、ＡＩ査定とも呼ばれています。

いずれも、過去の膨大な売却事例と、入力した物件情報を照らし合わせて機械的に査定額を算出する仕組みとなっています。

物件の詳細情報や、直近の周辺環境の変化が考慮されないため、査定の精度は低いといえます。

②　机上査定

机上査定は、最短時間で査定結果が分かる査定方法で、簡易査定とも呼ばれています。

依頼を受けた不動産会社は、物件情報・取引実績・市場動向などをもとに、物件の査定額を算出します。

査定額の根拠とするデータや情報は不動産会社によって異なるため、査定額にも差が出ます。

査定依頼した不動産会社の査定額が、Ａ社とＢ社で５００万円の違いがあったということも珍しくありません。

そのため、机上査定を行う際には、複数社に査定依頼をして、比較・検討することが大切です。

③　訪問査定

訪問査定は、実際に物件を訪問して調査する査定方法で、結果が出るまでに査定日の調整を合わせて１～２週間程度かかります。

不動産会社の担当者は物件の状態を直接目視してチェックするだけでなく、近隣との境界や付帯設備、周辺環境や立地条件も含めて詳細に物件を調べます。

そのため、机上査定と査定額が大きく変わることもあります。

訪問査定も机上査定と同様に、不動産査定の料金は一切かかりません。

似たような言葉に鑑定がありますが、こちらは料金が必要になりますので、注意が必要です。

査定はあくまでも不動産会社の営業活動の一環です。

不動産会社への支払いが発生するのは、不動産売買の仲介が成約したときのみとなります。

不動産査定によって、得られる情報の精度は異なります。

そのため、どの査定をいつ依頼するべきか知っておくことが大切です。

机上査定（簡易査定）を依頼

売却したいと決め、具体的に進めたいと思ったら、早めに机上査定を依頼しましょう。

査定から売却まで半年以上かかることも少なくありません。

ただし、売却を急ぐ場合は机上査定を必ず行う必要はありません。

ご自身のスケジュールも考えて、必要な査定方法を選ぶことが重要です。

訪問査定を依頼・訪問日を決定

机上査定をしたら、不動産会社を絞り込み、訪問査定を依頼しましょう。

訪問査定は、在宅で行う必要があるため、日程に余裕を持って進めます。

不動産会社は少なくとも２社以上に依頼し、査定額を比較することをおすすめします。

訪問査定も無料ですが、詳細な調査が行われますし書類の準備も必要なため、売却の意思がある程度固まった段階で依頼すると良いでしょう。

現地調査

現地調査では、実際に不動産会社の担当者が物件や周辺環境などを詳細に調べます。

このとき、物件のアピールポイントはもちろん、設備の欠損やローンの残債、ご近所との関係などもヒアリングされるでしょう。

欠陥などは、なかなか言いにくい話ですが、売却後のトラブル防止や欠陥をカバーする手段の提案にも繋がることがあるので、隠さずに相談することが大切です。

査定書が完成

訪問査定後、不動産会社から査定書が届きます。

各社の査定額やコメントを比較して、媒介契約を結ぶ不動産会社を決めましょう。